長勝寺 日蓮の小庵
寺伝では、石井藤三郎長勝という武士が日蓮の信者となり、日蓮が伊豆の配所から鎌倉に戻った1263年に、邸内に小庵(法華堂)を建てて寄進したのが始まりとされています。のちに日静が本国寺をこの地に建てましたが、1345(貞和元)年に京都に移り(後の本圀寺)、その旧地に法華堂を再建したときに長勝寺を称したともいいます。近くに「松葉ヶ谷法難」のあった草庵跡とされるところもありますが、これらは妙法寺や安国論寺の伝承にもあって、いずれが正しいかはにわかに断定することが出来ません。
長勝寺のデータ
- 宗派 日蓮宗
- ・山号寺号 石井山長勝寺
- 開山 日蓮聖人
- 開基 石井長勝
- 創建 1263(弘長3)年
- 本尊 大曼荼羅
- 京都本圀寺旧地
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ミニガイド
- 帝釈堂 長勝寺には山門・法華堂(祖師堂)・帝釈堂・客殿・鐘楼その他の建物があります。屋根に宝珠を乗せた大きな帝釈堂は昭和53年に落成した建物で、松葉ヶ谷法難の時、日蓮を救った猿は帝釈天(山王権現ともいう)の使いとされることから祀っています。
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- 法華堂 帝釈堂の前、左手にある階段を上っていくと法華堂があります。法華堂は祖師堂とも言われ、県の指定文化財となっている、貴重な室町末期の建物です。建造年代は、この建物に所蔵される鰐口の銘にある、1533(天文2)年ごろと思われます。同時期の妙法寺四脚門や光蝕寺本堂内陣、妙本寺祖師堂内の厨子などと同じく禅宗様の形式が見られます。また堂内には鰐口と共に県重文とされる大壇などがあります。(非公開)
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- 八角堂 昭和60年にタイの国立ワサケ寺の大僧正スリウィスメスイから長勝寺に奉納された金銅製釈迦牟尼像が安置されています。
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- 赤木圭一郎の記念碑 赤木圭一郎は1958年にデビューし、61年にわずか21歳で撮影所内でのゴーカート事故で夭逝した日活アクションスター。石原裕次郎、小林旭に続く、第三の男として注目され、『霧笛がおれを呼んでいる』などで人気が高かった俳優です。彼は鎌倉出身で、鎌倉高校に在学していたそうです。
赤木圭一郎像は、法華堂の右手、鐘楼の背後の山腹にあり、見落としてしまうかも知れません。残念ながら近くに行くことはできません。
行事
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寒中の荒行 毎年2月11日に、千葉の法華経寺で百日の修行をして帰ってきた僧たちが、日蓮像の前の水場で、裸で頭から寒の水を手桶で何杯となく浴びる荒行(国祷会)が行われます。その日は信徒たちや多くの見物人が集まり、境内はたいへん賑わい、鎌倉の早春を知らせる風物詩となっています。
ミニギャラリー
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